この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
明日に架ける橋
第1章 エスケープ
「失礼しまーす。入ってもいいかしら?」
「はい・・・・!」

そう言いながらも、まだストッキングも履かず、素足だったことを思い出し、花憐は慌てた。
ちょっと待ってください、と言おうとしたが既に遅く、男性が一人大きな箱を持って中に
入ってきた。

「あ、どうもー。ワタシ、榊っていいまーす。文子さんのおかかえのヘアメイクさんでーす」
「ど、どうも・・・」

現れた男性は、顎鬚をたずさえ、凛々しい眉毛に筋肉質な体で、いかにも男性的な様子だったが、物腰が柔らかく言葉遣いも何だか妙だった。

「あら、そのドレスにしたのね。可愛いでしょ!?ワタシもそれお気に入りなのよね」
「はぁ・・・・」

榊という男は、鏡台の前に持っていた箱を置くと、パカッと蓋を開き、中から様々な化粧道具を取り出した。

「さ、時間がないから急ぎましょう。座って座って」

花憐は呆気に取られながら鏡台の前に座った。

「もうさ~。文子さんに、突然ドレスも用意してって言われたから焦ったわよ~。たいしたもの集めらんなくてぇ。でもこのドレスは可愛いなと思ってたのよね。良かった。持ってきて」
「・・・・・」

女性的な仕草の榊を前に、花憐は驚きを隠せず、まじまじと榊を眺めた。

「ん?何?ワタシ、何かおかしい?」
「いえ・・・。ごめんなさい・・・・」
「やだ~!あなたの肌、すっごい綺麗!!ちょっと乾燥してるけど、シミもないし、真っ白!!ファンデなんかいらないわねぇ」

榊はコットンに化粧水を染み込ませてパッティングを始めた。

「最近の若い子って、肌荒れひどいのよ。あなたみたいに綺麗な肌珍しいわ~。でもちょっと
眉毛を整えないとね。普段お化粧しないの?」
「はい・・・」
「あらそう。でも今日はしっかりしないとね。お見合いパーティーみたいなものなんだから」
「お見合いパーティー・・・・?」

/159ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ