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明日に架ける橋
第1章 エスケープ
「大河建設って・・・有名ですか?ごめんなさい、私良く知らなくて」
「いわゆる大手ゼネコンてやつね。けどね、噂じゃ、上のお兄さんたちと父親が違うらしいの。
だからあの人だけ大河建設の社員じゃなくて、銀座だか六本木だかの高級クラブの経営
してるんじゃないかしらって話。でも不況でクラブ経営も打撃受けたから、金持ちの女とでも
結婚して海外で悠々自適に暮らしたいって言ってるみたいよ。それでこういうところに頻繁に
現れては女を物色してるのね。まあ、でもあんな男と結婚したいと本気で思う女なんていないと
思うけど」

(金持ちの女を・・・物色・・・・?)

「お金に・・・困っているんでしょうか・・・・」
「そうみたいね。私も詳しくは知らないけど。あの人の場合、仕事の話より女の話の方が良く
聞くから。
この前も人妻との浮気現場を旦那に見られて大変だったとかいう噂を聞いたけど。
とにかくそういう類の噂が離れない男なのよ」

榊の話に花憐は思わず動きを止めた。
動きを止めた花憐が疲れたと思ったのか、榊は花憐の手を引いてダンスの輪を抜けた。

「大丈夫?疲れた?私もそろそろ行かなきゃ。またきっとどこかで会えるわよね」
「榊さん、本当にありがとうございました。とっても楽しかったです」

花憐は満面の笑みで榊にお礼を言った。
榊は急に真顔になって花憐を見つめた。

「榊さん?」
「あなたって・・・」

榊は何か言おうとしたが、軽く首を横に振ると、笑顔に戻って花憐の手を取った。
花憐の手の甲に強く唇を押し当ててキスした。

「!!」
「ふふふ・・・。奴らの顔ったら。きっとこの後、みんながあなたをダンスに誘うわよ。
じゃあね、可愛い天使さん」

榊はバチン!と音がしそうなウィンクを花憐に投げて、手を振って去っていった。

男性に手にキスなどされたのはもちろん初めてだった。
榊の派手な行動に一人残された花憐は呆気に取られたあと、クスクスと笑って’大きな女性’の背中を見送った。

榊が去ると、すぐに男性たちが花憐をダンスに誘ってきた。
男性たちからすれば、ただ話すだけより手を取り体を密着させるダンスは、距離を縮めるにはもってこいだった。

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