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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
清人は最初に、明日着るための服を買いに自由が丘の高級ブティックへと花憐を連れていった。

綺麗な女性店員が清人に丁寧に挨拶し、個室に案内すると、清人の指示通りの服をいくつか
持ってきた。

花憐は言われるがままに試着し、清人の前に立った。

「うーん・・・。もう少し丈が長い方がいいな。膝がぎりぎり隠れるぐらい。結婚の挨拶だから、上品になるように」

結婚の挨拶と言われ、店員は驚いているようだったが、すぐに笑顔に戻り、再びいくつかの服を抱えて戻ってきた。

結局、一番無難かなという意見で、デコルテラインにフリルをたっぷり使った薄いベージュのシフォンのシャツに、控えめにふんわりと広がるデザインの黒いスカートという組み合わせで落ち着いた。
同時に、ワンピースを二つと、アイボリーのコート、黒いパンプスも購入した。

次に下着専門店へと花憐を連れていった清人は、臆することなく花憐に似合いそうな下着を店員と一緒に選んでくれた。花憐はどうも恥ずかしくて、適当に選んですぐにでも店を出たかったのだが、清人はいたって真剣で、時間をかけて下着を何着も選んだ。白と水色のナイトウェアまで買ってくれた。

「あとは普段着と・・・アクセサリーもいるな。化粧品も」

既にぐったりと疲れていた花憐を、清人は強引に連れまわした。

カジュアルな服を置いてある店をまわり、アクセサリーや靴、化粧品にメイク道具、カバンなど、花憐にしてみたら必要以上の量の買い物をしてまわった。

買い物でトランクいっぱいになった頃には、花憐は心も体もくたくたで、清人にお願いだからもうやめてと懇願した。清人は笑って車を走らせた。

「あはは。もう今日は終わりだよ。疲れただろ?食事をしてから帰ろう」

本当は食事もしなくていいと思っていた花憐だが、ここまでしてくれた清人に申し訳ない気持ちもあり、最後まで付き合うことにした。
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