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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
外に出てホッと息をする。重苦しい雰囲気に長時間耐えられそうになかった。

「見て見て!あの白い鯉、僕のなんだよ!一緒に餌、あげてくれる?」
「私のはあの赤いの!お祖父さまがくださったのよ」

男の子の方は8歳、女の子は6歳とのことだった。
二人とも純粋で、明るく、花憐は二人が誘ってくれて本当に良かったと思った。

「鯉にお名前はあるの?」
「シロだよ」
「私のはレッド!」

色そのままを名前につけていることに、花憐は声を立てて笑った。
一緒に餌をやり終わると、今度は自分たちが育てているというチューリップとパンジーの花壇に
連れていってくれた。

「チューリップはこの前植えたばかりなんだ。パンジーは綺麗に咲いてるでしょ」

男の子が得意げに言った。

「私もチューリップ植えたの!チューリップの’種’って大きいのよ!」

女の子の方も、花憐の顔を覗き込んで、ねえねえ聞いて!という風に声を上げた。

「種じゃないよ。球根っていうんだよ」

二人のやり取りを微笑んで見ていた。

「お母様と植えたの?」
「違うよ。清人おじちゃんと植えたんだよ。清人おじちゃんは花とか木にとっても詳しいんだ」
「清人さんが・・・?」
「うん。僕たちと遊んでくれるし、おじちゃんの中では一番好きだよ、僕」
「私も!」

意外な回答に、花憐は驚いていた。
清人が植物に詳しいこともだったが、子供たちと一緒に遊んでいることに驚いたのだった。


二人は清人とこんな遊びをしたとか、あんなことして危なかったけど面白かったとか、
さまざまなことを話して聞かせてくれた。

「・・・・そう。清人さんも、あなたたちが大好きなのね」
「お姉さんも、僕達と仲良くしてくれるよね?清人おじちゃんと結婚するんでしょう?」

二人は花憐をはさんで手をつなぎ、歩き始めた。

「そうなの。よろしくね」

花憐の優しい微笑みに、二人とも照れ笑いをした。

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