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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
花憐は二人に草笛を教えたり、葉船を作って水路に流して遊んだ。
子供たちは大喜びし、すっかり花憐になついていた。

(子供か・・・・)

二人を見ていると、益々自分の子供が欲しいという気持ちが強くなってくる。
清人が子供と遊んでいるという事実も、それを後押ししていた。

たとえ夫婦の間に愛情がなくても、子供を愛してくれるなら・・・・。

そんなことをぼんやりと考えていた時だった。

「お待たせ」

清人が水路まで花憐を迎えにきていた。

「おじちゃん!」

子供たちはすぐに清人の手をつなぎにいった。

「遊んでもらったみたいで。悪かったね」
「いいえ。とっても楽しかったです」

みんなで家に戻る間、子供達は花憐に教えてもらった草笛を清人に披露していた。

「すごいな。そんなことできるんだ」
「お姉ちゃんに教えてもらったんだよ!」

清人がへ~と驚いて、草笛を受け取り、真似してみたが上手く音は鳴らなかった。
子供達がゲラゲラと笑い、清人を馬鹿にした。
清人はムキになってなんとか音を出そうとするが、何度やっても音は鳴らない。

そんな様子を見て、花憐の心に子供が欲しいという欲求が強く芽生えていくのだった。

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