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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
「さあ、食べよう。君もお腹がすいただろ?今日はすぐに眠れるから、大いに酔っ払える」

そうして二人だけのパーティーが始まった。
料理はフレンチ中心だったが、何故かエビチリが混ざっていた。

「うちのエビチリは、本当に美味しいんだ。どこの店よりも美味しい。食べてみて」

言われて食べてみたが、店で食べたことのない花憐には、比較対象がないため、おいしいですとしか言い様がなかった。

「そのうち君も、このエビチリの味の虜になるよ。どこかの中華料理店にいけば、あーあの家のエビチリ食べたい!って思うから」

清人はぐいぐい酒を飲んだ。花憐のグラスにも次々にいろいろな酒を注いでくれる。
慣れていない花憐はすぐに酔っ払った。

「顔が赤い。耳まで真っ赤だ」
「あの・・・私、もうお水で・・・・」
「だめだめ。今日は俺達の結婚祝いなんだから。君が付き合ってくれなきゃ。つぶれたら俺が介抱するから大丈夫」

清人に介抱されることが問題なのだが、それは口にしなかった。
気分が悪くなったら、部屋ですぐに眠ろう。
そう思いながら、花憐は清人のペースで飲み続けた。

案の定、食事が終わる頃には、完全に酔っ払っていた。清人はケロっとしており、全く
酔っ払っているようには見えない。

「清人さん・・・わ、わたし・・・・」

目の奥がかーっと熱くなり、瞳が潤んで視線が定まらない。
花憐は頭を抱えてテーブルに突っ伏した。

「花憐?水飲む?」

訪ねられたが、もう何も飲みたくなかった。このまま寝てしまいたかった。
花憐は無言で首を横に振った。

「おい、こんなとこで寝たらだめだよ。上にいこう」

清人が花憐の体を持ち上げようとするが、花憐は抵抗した。

「いいです・・・ここで・・・・・」
「テーブルで寝るつもり?朝まで?」
「清人さんは・・・・?」
「俺はもう少し飲むよ」
「じゃあ・・・・私もここにいます・・・・」

花憐は体を縮めて、動きたくないと駄々をこねた。
一人になりたくなかった。せっかく清人が帰ってきたのだから、一緒にいたいというのが
本音だった。

「・・・・よし、じゃあ、君が寝るまで俺も一緒に寝室で過ごそう」
「・・・・・え?」
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