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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
清人は続けようとして、再び指を挿入しかかったが、何も言わずに突如起き上がり、
脱ぎかかったジーンズを持ち上げペニスをむりやりねじ込んだ。

花憐は清人を怒らせてしまったのかと思い慌てた。

「清人さん、あの・・・・」
「今日はこのぐらいにしとこう」

清人は困惑する花憐の頭を優しく撫でた。

「焦らなくてもいい。慣れてない君に無理強いしたくないし」
「・・・・・」

果たして、清人は’イク’までに至らなくていいのだろうか、と花憐は思い、自分のせいで
最後までできなかったことを申し訳なく思った。

「ごめんなさい・・・・」
「なんで謝るの?君にセックスを嫌いになって欲しくないし、焦ってするようなことでもない。
最初からいきなり最後までやる必要はない。だいたいの人が段階を踏んで進んでいくんだから」

清人はそう言うと、花憐に軽くチュ、とキスした。

「ここ数日で、君の世界は一気に変わった。疲れているだろうから、明日はゆっくり寝て、
ゆっくり過ごしたらいいよ。くれぐれも早起きして掃除なんかしないように」

人差し指を花憐の顔の前に立てて、母親が子供に言い聞かせる時のような口調で清人は言うと、花憐の鼻をチョンと指でかすめた。

クス・・・・と花憐は笑って頷いた。
清人はそんな花憐を見て優しく微笑み、おやすみと言って部屋を出ていった。

清人が出ていったドアをしばらくぼんやりと見つめた。
酔いは冷めていたが、頭が重たかった。
シャワーを浴びて、すぐにベッドに入る。

先ほどまで清人と一緒にいたベッドで、今は一人・・・・。

花憐は急に寂しさを感じて、身を縮めた。
寂しさは両親を失ってからずっと感じてきたものだったが、それとも少し違う気持ちだった。

清人にされたことが繰り返し頭に浮かんでくる。
花憐は考えないようにしようと、目をぎゅっと瞑った。

意志とは裏腹に、花憐はいつまでも眠ることができなかったのだった。

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