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第2章 秘めた想い

結局、花憐がかわいそうに思ったのか、ハウスキーパーを雇うことは止めることになった。
花憐が安い食材しか買わず、質素な食生活を送っていることも不満のようだった。
君はもっと太らなくてはいけないと言って、肉料理やケーキを買い込んでくることもあった。

清人がもういらないから捨てておいてと言った水色のYシャツを、もったいないと思いエプロンにリメイクして使っているのを見て、心底呆れていたが、花憐には何を言っても無駄と諦めたのか、ミシンを買ってきてくれた。大量の生地も手に入れてきてくれた。

「これで少しは時間が潰せるだろう」

花憐はそのプレゼントを大いに喜んだ。
時間ができると自分の服を縫ったり、ベッドカバーやクッションカバーを作って過ごした。

わずかな時間ではあるが、夜遅くに二人で一緒にテレビを見たり、清人の出勤前に二人で庭弄りをしたりすることもあった。

花憐は少なからず安らぎを感じて過ごしていた。