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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
清人が耳たぶを軽く吸うと、チュゥ・・・と音が鳴った。
舌が柔らかい耳に沿って動く。

「清人さ・・・・」
「いい香りだ。君に良く似合ってる」
「あの・・・・りんごを・・・・」
「しばらくキスもしてないな」

清人は花憐から包丁を奪ってまな板の上に置き、体を自分の方に向けると顎を掴み、
強引にキスした。
りんごの香りとほのかなグレープフルーツの香りが清人の舌から伝わってくる。

おずおずと差し出された花憐の舌を絡めとり、下唇を吸う。
清人は好物の果実を味わうように、じっくり花憐の唇を味わった。

チュク・・・・・チュ・・・・・・チュゥ・・・・・

二人の呼吸が荒くなってくる。
体をぴたりと寄せた清人の下半身は既に硬くなっており、欲情していることが花憐に伝わった。

花憐がキスをやめようと逃げると、清人はそれを許さず何度もキスした。
しかし、部屋の時計が6時を指し、綺麗な鐘の音を立てると、もどかしそうに唇を離した。

「行かないと・・・・」
「・・・・・・」

欲情して離れがたくなっている花憐を見て、清人は囁いた。

「本心としてはこのまま君をベッドに連れていきたいけど」

そう言って耳たぶを甘噛みし、指先で花憐のうなじを撫でた。
背筋がぞくぞくして、花憐肩をすくめた。

「今夜、俺に襲われたくないなら、部屋の鍵を閉めておくんだな。次は途中でやめたりしない」

清人はそう言うとスーツに着替えるため自室に入っていった。

久しぶりのキスが思いのほか嬉しく、花憐は戸惑いを感じていた。
清人に触れられ、求められることが嬉しかった。
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