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アルルの夜に始まる恋
第4章 繋がる心
ロイは小夜の腕を掴んだ。

「不釣合い!?誰が決めた?誰がそんなこと言った?たとえ誰かがそう言ったとしても、僕はそんな風に思ったりしない」
「無理よ・・・うまくいきっこないわ。育ってきた環境も、生活レベルも違い過ぎるもの・・・・。あなただって、きっと後悔する」

ロイははっきりと首を横に振る。

「今、君をこのまま帰した方が後悔する」
「ロイ、お願い・・・」

ロイは小夜に詰め寄った。誰が見ていようとかまうもんか。

「・・・じゃあ、君は本気じゃなかったんだね!?僕をその気にさせて、内心笑って馬鹿にしていたんだ。このイギリス人は、一人で舞い上がっているわってね」

その言葉を聞いて、小夜は眉を寄せて涙を浮かべた。

「そんな・・・そんなはずないじゃない・・・。私だって、ずっとあなたの側にいたいわ!あなたを置いて去るのがどんなに辛かったか・・・!」

小夜は涙をぼろぼろ溢して声を上げた。
ロイは小夜の震える肩を抱きしめた。

「小夜・・・好きだよ・・・」

小夜は何も言わず、ロイにしがみついた。

「大事なのは僕たちの気持ちだろ?頼むから、僕を受け入れて」
「知らないから・・・。私なんかを選んで、失敗したって思っても・・・」

ロイはそれを小夜が承諾したのだと受け取り、そっと頭にキスした。
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