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君の瞳に映る白い花【おまけ追加しました】
第2章 芽吹いた想い
それ以来、悠はたまにメールをよこすぐらいで、冬子に熱心に会いにくるわけでもなく、結婚の返事を催促するでもなく、今までと何ら変わりのない生活を冬子は送っていた。
まるであの出来事は嘘だったかのように感じられた。
「美咲ちゃん、浩太くんは?」
「旦那が見てくれてる。たまには息抜きさせてもらわないと」
そう言って美咲はビールをゴクゴクと喉を鳴らして飲んだ。
二人は地元の居酒屋に来ていた。
美咲は幼少期からの友達だ。美咲の母もかつて悠の父の工場で働いていたこともあって、悠のことも良く知っている。
「あーおいしい!は~子供いると、こういう風に友達とゆっくり飲むなんて、めったにできないからさぁ。もう今日はとことん飲むぞ!」
「旦那さん、優しいね」
「ぜーんぜん!私がイライラしてるの見て、仕方なくだよ。自分は毎日のように飲んでんのにさ。年に一度くらい妻を飲みに行かせるなんて、当然のことだわ」
美咲は2年前に男の子を出産して、今は育児とパートで毎日忙しくしている。
いつもは子連れで昼間に冬子と会うことが多いが、今日は珍しく夜に居酒屋で飲みに来ている。
冬子は悠とのことを誰にも相談できず一人悶々としていたが、美咲に相談しようと電話をかけて、そのまま今から飲みにいこうと美咲が誘ってくれたのだ。
「そんなことよりさ!もう、驚いたよ!あの悠がね~」
冬子はビールをちびちび飲んだ。美咲が驚くのも無理はない。悠と冬子がお互い恋愛感情など持ったことがないことを美咲も良く知っている。
「で、どうすんの?」
美咲はわくわくした様子で目を輝かせて尋ねた。
「美咲ちゃん・・・・楽しそう・・・・・」
「楽しいわよ!もうそんな話とは縁遠い生活してるし。で、もちろんオッケーするのよね?」
「もちろん?なんで’もちろんオッケー’だと思うの?」
冬子は本気で疑問に思っていた。
「いや、むしろ何か問題ある?親同士は仲良いし、良いとこ勤めてて給料も良い、まあ、いつかはおじさんの会社継ぐだろうから経営者となる不安も少々あるにしても、悠の頭なら大丈夫だよ。食いっぱぐれることはない。顔も良いし、子供もきっと優秀になるよ」
冬子は美咲が悠と同じような感覚で言ってることに驚いた。
まるであの出来事は嘘だったかのように感じられた。
「美咲ちゃん、浩太くんは?」
「旦那が見てくれてる。たまには息抜きさせてもらわないと」
そう言って美咲はビールをゴクゴクと喉を鳴らして飲んだ。
二人は地元の居酒屋に来ていた。
美咲は幼少期からの友達だ。美咲の母もかつて悠の父の工場で働いていたこともあって、悠のことも良く知っている。
「あーおいしい!は~子供いると、こういう風に友達とゆっくり飲むなんて、めったにできないからさぁ。もう今日はとことん飲むぞ!」
「旦那さん、優しいね」
「ぜーんぜん!私がイライラしてるの見て、仕方なくだよ。自分は毎日のように飲んでんのにさ。年に一度くらい妻を飲みに行かせるなんて、当然のことだわ」
美咲は2年前に男の子を出産して、今は育児とパートで毎日忙しくしている。
いつもは子連れで昼間に冬子と会うことが多いが、今日は珍しく夜に居酒屋で飲みに来ている。
冬子は悠とのことを誰にも相談できず一人悶々としていたが、美咲に相談しようと電話をかけて、そのまま今から飲みにいこうと美咲が誘ってくれたのだ。
「そんなことよりさ!もう、驚いたよ!あの悠がね~」
冬子はビールをちびちび飲んだ。美咲が驚くのも無理はない。悠と冬子がお互い恋愛感情など持ったことがないことを美咲も良く知っている。
「で、どうすんの?」
美咲はわくわくした様子で目を輝かせて尋ねた。
「美咲ちゃん・・・・楽しそう・・・・・」
「楽しいわよ!もうそんな話とは縁遠い生活してるし。で、もちろんオッケーするのよね?」
「もちろん?なんで’もちろんオッケー’だと思うの?」
冬子は本気で疑問に思っていた。
「いや、むしろ何か問題ある?親同士は仲良いし、良いとこ勤めてて給料も良い、まあ、いつかはおじさんの会社継ぐだろうから経営者となる不安も少々あるにしても、悠の頭なら大丈夫だよ。食いっぱぐれることはない。顔も良いし、子供もきっと優秀になるよ」
冬子は美咲が悠と同じような感覚で言ってることに驚いた。