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君の瞳に映る白い花【おまけ追加しました】
第3章 揺れる枝葉
「そんなこと言うなよ」

悠はそういうと、おもむろに冬子を押し倒した。

「・・・・・!」

悠が両手を突っ張って冬子に覆いかぶさった。
冬子は仰向けになって悠を見上げた。

「お前がいやがらせ受けてたことは、俺は謝らない。俺が良い男なのは生まれつきなんだからしょうがない。あの頃打ち明けてくれるならまだしも、今言われたって何もできねーからな」

悠の口調は怒っていたが、瞳は深く傷つき、悲しんでいるように見えた。

「けど・・・・・。俺が結婚の話出したことで・・・・お前を苦しめたことは謝る」

冬子は大きな濡れた目で悠をじっと見つめた。

「・・・・・ごめん」
「・・・・・・・」

冬子は何も言えずに悠をただただ見つめた。
悠の綺麗な瞳が訴えかけていた。俺を受け入れてほしいと。

悠は屈みこんで冬子のおでこに自分のおでこを重ね合わせた。

「元に戻りたいなんて言うなよ。俺のプロポーズ、なかったことにすんなよ」
「悠・・・・・」
「無視されてる間、お前がこのままおれを拒否しつづけたらどうしようって、ずっと不安だった・・・・。冬子の中の俺が消えたらどうしようって・・・・怖かった・・・・・」

悠は冬子の手を取って唇をあてた。
冬子は悠の不安を感じ取って、なぜだか心が温かくなった。

「冬子が好きだ・・・・・。俺から離れていかないで」

悠がぎゅ・・・・っと強く冬子の手を握った。
何があってもこの手は離さないと言っているようだった。

悠の切実な想いを受けて、冬子の心が温かいもので満たされていく。

涙で視界がぼやけ、冬子は目を瞑った。
悠の手を強く握り返す。

「俺と結婚してくれる?」
「・・・・・・・・」

冬子は喉がつまって言葉が出ないかわりに、何度も頷いた。

悠が手を広げ、冬子を包み、力強く抱きしめた。
冬子も悠の首に腕をまわし、力をこめて抱きついた。

どちらからともなく唇を合わせ、激しく求め合った。
冬子は初めて自分の欲望をむき出しにして悠の唇をむさぼった。

「ふ・・・・んん・・・・!ん・・・・ぅ!」

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