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月夜の迷子たち
第7章 忍び寄る闇
祐哉は紗奈の身体を引き寄せた。身体が冷たい。

「大丈夫・・・・・・落ち着いて・・・・・・紗奈、大丈夫・・・・・・・・」

背中を優しく撫でる。紗奈が苦しそうに喘ぐ。

祐哉は背中を撫でながら、何度も大丈夫と囁いた。
ようやく呼吸は落ち着いたが、紗奈の手を握るとゾッとするほど冷たい。

急いで病院に連れていかなくては・・・・・。
祐哉は毛布を紗奈に巻きつけた。

「祐哉・・・・さ・・・・・・・」

紗奈の目に涙が滲んでいる。
祐哉の心が締め付けられた。彼女にこんな思いをさせた自分の愚かさに腹が立った。
悲しませないと心に決めたのに、結局こうして傷つけてしまった。

「君を守る。命に代えても」

祐哉は紗奈を抱えて強く抱きしめた。

紗奈は安心したように気を失ってだらりと力を失った。

急いで車へ運び、一番近い病院へと向かう。
紗奈を失いたくない。

今度は自分が紗奈を助ける番だ。

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