この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
月夜の迷子たち
第8章 物語の続き
祐哉が紗奈の肩をぎゅっと抱いて言った。

「こんなことになったのは俺の責任だ。君は何も悪くない」

紗奈は違うと頭を振った。
祐哉が優しく背中を撫でる。

「君は精一杯生きてきた。一人で何度も立ち上がって、俺なんかよりずっと強くて尊敬してる。でも、一人でどうにも出来ない時もある。どうか俺を信じて頼って欲しい。二人で生きるってそういうことだろ?苦しい時こそ一緒に苦しんで一緒に乗り越えたいんだ」

(二人で生きる・・・・・・・二人で・・・・・・生きる・・・・・・・・)

紗奈は祐哉の言葉を何度も反芻した。

「俺と一緒に生きて欲しい」

祐哉のまっすぐな強い決意をたたえた眼差しに胸打たれて、紗奈は息することも忘れて祐哉を見つめた。

なんて心強い、力を与えてくれる言葉だろう。

「絵が・・・・・・絵が描けない私でもいいの・・・・・・?」

祐哉は優しく微笑んだ。

「絵が描けても描けなくても、君を尊敬する気持ちは変わらないよ。俺が愛してるのは君自身なんだから」


絵しか取り得の無い自分を、絵が描けなくても愛してると言ってくれた・・・・・。

紗奈の中にあった迷いや不安が掻き消えた。

紗奈の目から再び涙が溢れ出す。
今度は喜びの涙だった。

「私も・・・・・祐哉さんと一緒に生きていきたい・・・・・・!」

祐哉は紗奈の涙を拭うと苦笑した。

「・・・・・やっと受け入れてもらえたかな?」

祐哉は紗奈の頬に手を当てた。

「もう君の側を離れないからな。君はすぐにどこかに行ったり隠れたりするんだから」

紗奈は力なく口を開いた。

「ごめんなさい・・・・・・」
「勝手にどこかに行ったりしないって誓ってくれ・・・・・・。君がいなかったら、俺は生きていけない・・・・・・」

/290ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ