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月夜の迷子たち
第12章 包まれる想い
「征哉さんなら、社会的に抹殺できるでしょう?」
「僕でなくても出来るよ。こいつはかなりの余罪があるからな。スウェーデンに戻ったら楽しい日々が待っているはずだ。ミスター・フレデリク、証拠を渡しますから処分はお任せしますよ」
フレデリクは力なく頷いた。
「・・・・・・モーリスのことは、私がきちんと処分する。一緒に地獄に堕ちるつもりでやるよ」
親友に裏切られた怒りと悲しみと、愛した人に巻き起こった数々のことを知ってフレデリクは傷ついていたが、その目は何かを覚悟したように凛としていた。
レイアと玲央は目を合わせた。
『もう、いいか』
『もう、いいね』
二人とも扉へ向かって歩き出した。
「スウェーデン語を勉強してくれてありがとう・・・・嬉しかった・・・・・!」
扉から出る時にフレデリクが二人の背中に向かって綺麗な日本語で言った。
玲央とレイアは目を合わせて驚いた。
もしかしたら、この人もずっと日本語を勉強していたのかもしれない。
思わず笑みがこぼれた。
二人は声を揃えて言った。
「Hejdå!(さようなら!)」
「僕でなくても出来るよ。こいつはかなりの余罪があるからな。スウェーデンに戻ったら楽しい日々が待っているはずだ。ミスター・フレデリク、証拠を渡しますから処分はお任せしますよ」
フレデリクは力なく頷いた。
「・・・・・・モーリスのことは、私がきちんと処分する。一緒に地獄に堕ちるつもりでやるよ」
親友に裏切られた怒りと悲しみと、愛した人に巻き起こった数々のことを知ってフレデリクは傷ついていたが、その目は何かを覚悟したように凛としていた。
レイアと玲央は目を合わせた。
『もう、いいか』
『もう、いいね』
二人とも扉へ向かって歩き出した。
「スウェーデン語を勉強してくれてありがとう・・・・嬉しかった・・・・・!」
扉から出る時にフレデリクが二人の背中に向かって綺麗な日本語で言った。
玲央とレイアは目を合わせて驚いた。
もしかしたら、この人もずっと日本語を勉強していたのかもしれない。
思わず笑みがこぼれた。
二人は声を揃えて言った。
「Hejdå!(さようなら!)」