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私の欠けているところ
第13章 正直、Siriってなんだよ…と、思う
ベットに二人
並んで座り
時は久しぶりに
携帯を握りしめると
ちょっと
泣きそうな顔で
俺を見つめた
「大丈夫だって。
アイツは
時の金が目当てなんだろ?
怒ったりはしないよ。
めちゃくちゃ優しくして
別れたくないって
言うに決まってる」
「そう…かな…」
「大丈夫だって」
「…うん」
時は
やっと決心がついたみたいで
携帯の電源を入れた
俺は
その画面を
あんまり見ないように
してたけど
時の様子が気になって
仕方がなかった
「返事…きてる…
亮ちゃんから」
「なんて?」
「また…遊びに行くね…って」
「スルーかよ」
「…うん。
どうしよう…」
「うん…
その前にさ
時、本気で別れたいの?」
「…うん」
「なんで?」
ずっと知りたかったんだ
なんで突然
別れるって決めたのか
なんで
セックスやめたのか
「………必要…ないから」
「え?」
「あ、えっと…
馬鹿なことしてるって
気付いただけ。
お金
ほんと無くなっちゃうし」
「…そっか…」
セックスのことは
どう考えてんのか
聞きたかったけど
俺は
それを言葉にすることは
できなかった
だからもう
時は
俺ともする気がないから
俺は
Siriになったんだろうと
思っていた
「金渡すのは
良くないもんな。
時にとっても
アイツにとっても」
「…うん」
「それなら
きっぱり言った方がいい。
もう一回。
別れたいから
もう来ないでって。
ちゃんと言った方がいいんだ。
こーゆーのは」
「そう…だよね」
時は
俺に言われた通り
LINEを送ると
少し、落ち着いたみたいだった
そんなLINE送っても
多分アイツは
金をせびりに来るだろうと
俺は不安になってたんだけどさ