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私の欠けているところ
第7章 それでもやっと見つけた世界は

「よし、俺完成」


「あ、ちょっと待って
私はまだ…」


「いいよ、ゆっくりで」


「…あ、うん
もうすぐ…

よし、おまたせ」


その言葉で振り返ると
時は
しっかりと紐で結ばれた
バスローブ姿だった


まぁ俺も
ややしっかりめに
紐は結んでたけど

いつ元気になるか
分かんないから


それから
とりあえず
俺達は
ベットに腰かけて
あったかいものを飲んだ


「こんなホテル来たの
どのくらいぶり?」


「えーっと…」


「誤魔化すの無しだからな?」


「うーん…
2年くらい…かな?
梶谷くんは?」


「俺は内緒(笑)」


「ずるーい」


「あ、そうだ、約束」


「約束?」


「ハグしてくれたら
許すって言ったろ?
子供扱い」


「あ…梶っ…」


俺は
なんだか我慢できなくなって
時の返事も待たずに
抱きしめていた


「…落ち着く…」


いつもと違う
バスローブ

俺は
時の背中をさするフリをして
ブラのホックを探した


「時ちゃん
まだ寒いだろ。
身体、冷たい」


「…ん…」


時の背中に
ホックは見つからなかった

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