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第1章 抱かれる女
…ぴゅっ。

温かいものが顔に掛かった。

「ご…ごめん」

涼は小さな声で謝った。

「ううん…大丈夫」

私は徐にポケットからハンカチを取り出すと、綺麗に顔を拭いた。

「本当に…ごめん」

「ううん…私が急に舐めたりしたから…ごめんね」

ふわりと生臭い香りが鼻についた。

…これが栗の花の匂い?

栗の花の香りを嗅いだことはないけれど、これに似たような香りがするらしい。

「あ…あん…小牧くぅん」

母は何度目かの絶頂に達していた。母と小牧さんの白い体液が、黒々としたソファーの上でてかてかと光っていた。

「もっと欲しい…もっと欲しいのぅう」

母は小牧さんを床に押し倒し、馬乗りになると自ら串刺しになった。

――― くちゅ。くちゅっ。

「とってもエロいよ…先生のまん●、締まってる。ああ…」

小牧さんも、母と連動するように、腰を前後に動かしていた。

―――ぱちん。ぱちん。

ふたりが弾むたびに、肉鼓の音が響く。

「ああ…せんせ…俺もまたイキそ…」

はぁはぁと荒い呼吸と揺れる身体。

「凛子って…よ…んでぇ…」

母の言葉は 性欲を垂れ流すかのように間延びした。

「りん…こぉ…の…中…気持ちいぃ…凛子ぉ…凛子ぉ…イク…あっイッちゃうぅ…」

まるで女の子の様に甘ったるくて力が抜けていくような声を小牧さんはあげた。

「中で…中で出してぇ…」

一層激しく上下するふたり。

「うぅ…ぁぁ。我慢できねぇ…」

小牧さんは甘く嘆いた瞬間、腰を深く突き上げるとぐりぐりと母の陰部にこすりつけた。

ぷちゅぷちゅとあふれ出た体液は、母の陰毛を卑猥に付着した。

「私もずっと小牧君とこうしたかった…」

母はぐったりと小牧さんの体の上に重なった。母の下半身はまだ物足りなさそうに、手に入れたばかりの若い欲棒から全てを吸いあげようと、ひくひくと小刻みに前後している。

…交尾の時の雄犬の腰の動きみたい。

それは貪欲で浅ましいけれど、私の下半身を熱くさせた。

そして母の小牧さんの首に回したその左手には、父の結婚指輪が光っていた。















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