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第2章 お誕生日
「ここではなんだから、家に帰ってから開けなさい。気に入って貰えれば良いんだけど」
紙袋の中にはシンプルだが、綺麗にラッピングされた箱。
「うん。そうする。パパ、フキさん。どうもありがとう」
最後の数口のアイスは、溶けて甘過ぎる様に感じた。
「家に帰るまで、楽しみだな」
食べ終わり、私はトイレへと席を立った。別に行きたくも無いけど、パパとフキさんへの気遣いのつもり。
トイレへ入ってからスマホを確認すると、ママから無事に着いたかどうかのメッセージ、そして何故か涼からの着信があった。メッセージやショートメールを送る事も出来た筈なのに、なんだかそれがとても気になった。
(レストランを出たら、メールしなさい)
ママからのふたつめのメッセージ。分かったと返信して鞄にスマホをしまった。