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第1章 抱かれる女
「そういえば、この間女子が涼くんのことを聞きに来た」
塾の授業中にこっそり涼に話しかけた。
「え?」
「涼くんのことが好きな女子が居るんだって」
涼は少し驚いたみたいだった。
「それで?誰?」
「知らない…3組か4組の子…名前知らない。でもその子じゃないみたいな口ぶりだった」
ふたりとも横を向かずに、白板を写すふりをしながら話した。
「何を聞かれたの?」
「塾がいつあるの?と何時に終わるの?ってそれだけ。告白でもするつもりじゃない?」
涼は少し困った顔をしていた。
「でも大丈夫だと思うよ」
「大丈夫?なんで」
「なんでも」
涼は初めて私の顔を見たけれど、それ以上は何も聞いてこなかった。
でも、その日から涼は、塾の授業が終わるとそそくさと帰る様になった。
それを見ていると少し可笑しかった。
塾の授業中にこっそり涼に話しかけた。
「え?」
「涼くんのことが好きな女子が居るんだって」
涼は少し驚いたみたいだった。
「それで?誰?」
「知らない…3組か4組の子…名前知らない。でもその子じゃないみたいな口ぶりだった」
ふたりとも横を向かずに、白板を写すふりをしながら話した。
「何を聞かれたの?」
「塾がいつあるの?と何時に終わるの?ってそれだけ。告白でもするつもりじゃない?」
涼は少し困った顔をしていた。
「でも大丈夫だと思うよ」
「大丈夫?なんで」
「なんでも」
涼は初めて私の顔を見たけれど、それ以上は何も聞いてこなかった。
でも、その日から涼は、塾の授業が終わるとそそくさと帰る様になった。
それを見ていると少し可笑しかった。