この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第17章 犯人からの通達
危険を知らせたいのに痛みの所為か兄は、立ち上がるのがやっとで逃げるに至らない。
「お兄ちゃんっっ!!早く、っ・・・」
「いっ、てぇ・・・月良。一体誰の、仕業っ・・・・・・!!?」
「お兄ちゃんっ!!」
兄の言葉が詰まり再び倒れた。
「煩いのは、お前だ。もう少し眠っていろ。」
再び軽く殴るって倒れるのを見届ける。
「月良。煩いのは、黙らせたぞ。それにちゃんと鍵も見付けてきたからな。」
兄を心配する少女に鍵を向けて伝える。
「あっ、・・・・・・」
男の全てが怖かった。逃げたかったが逃げ場などなかった。
男は、ベッドに乗り手枷を繋ぐ鎖を取る為鍵を回す。ガッチャンッと音がして手枷は、外れる。
「おっと!大丈夫か?」
手枷が外れてベッドに倒れそうになる少女の身体を抱き留める。