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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第22章 最初の腕<カイナ>へ・・・
「月良・・・・・・」
「っ、・・・椥、さん?」
ゆっくりと振り向くと満月の美しいテラスを背に彼が居た。
「久しぶりですね・・・月良。元気にしていましたか?」
「・・・椥、さん?」
表情が穏やかで柔らかな声音。一瞬、誰と居るのか判らなりそうだ。
「あぁ・・・月良。」
「っ!!?」
動けずにいる間に距離を詰められて抱き締められた。
「椥さん?どう、しました?」
「ずっと、モヤモヤしてました。私には、こんな感情もあったんですね。」
「なんの、話しですか?」
抱き締められ囁かれる言葉の意味が理解出来ない。
「〝あなたが、欲しい〟・・・」
「え・・・・・・?」
「今度こそあなたを下さい。」
背中のファスナーを下ろし始める。
「椥、さんっ。なにを・・・っ」
「肌を合わせればそれでいい。」