この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第24章 苦痛と云う名の快楽
「っ、・・・」
兄に怯えながらも引き摺り出される前になんとか入り口に立つ。
「たくっ、お前は・・・」
「ごめんなさい・・・」
「ほら、帰るぞ。」
「はい。」
兄に手を血の気が引くほどに握られる。
「じゃあな。」
「月良、気を付けて。」
「椥さん・・・・・・」
優しい笑顔にペコッと頭を下げて兄に引かれて建物を出た。
外は、雨が降っていた。
「奈音、さっさと出せっ!」
妹を乱暴に車に乗せ自分も乗り込んでドアを乱暴に閉める。
「はーい。
(あらら、〝なにか〟あったのね。)」
声音とルームミラーでなんとなく察しがついた。
「月良・・・どこまで、許した?」
横で小さくなり震えている妹に問い掛ける。
「まさか、〝無理矢理〟とか言う馬鹿げた言い訳なんかしないよな?」