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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第27章 狂気の欠片
「ねぇ、ケーキィ。」
「はっ、だめだめ。ちゃんと残さず野菜も食べる子にしかデザートなんかあげません。」
「どうして〝ワタシ〟のときそんなに厳しいの?月良のときは、優しいのに。」
「我が儘言わない。あなたは、やりたい放題じゃないの。」
「そんなことない。鎖だって外せないし。。。」
家政夫に反論しながらブロッコリーにかぶり付く。
「もう、本当にあなたたち〝同じ〟なの?」
「もう!何度も言わせないで〝同じ〟よ。月良は、認めてないけどね。いつかワタしか月良のどちらかが残るわ。
ねぇ・・・奈音は、どっちに残って欲しい?」
フォークを咥えながら問い掛ける。
「どちらでも。」
「えぇー好みがあるでしょ。ワタシみたいにイケイケか月良みたいに恥じらい型か。」
興味も無さそうな物言いにムッとして問い詰める。