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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第35章  与えられる快楽
  


 枕を抱き締めてまぶたを閉じた。


 》 》


 ♪~♪♪~~

 呼び鈴が鳴った。


「いらっしゃいませ。良巳さん、奈音。」


 扉を開けて来客を出迎える。


「誰にも今日のことは、口外されていませんか?」


「当たり前だ。月良は、どこだ?」


「それなら宜しいのです。どうぞ中へ。」


 2人を家へと上げる。


「月良に逢わせろ。」


「そう急かさなくとも晩餐でお逢いになれますよ。さあ、どうぞ。」


 敵意剥き出しの男の言葉を受け流しながら晩餐の部屋に案内する。


「奈音、久しぶり。」


「汰音・・・・・・」


「来たんだな。」


「悪い?」


「悪くない。俺も呼ばれた1人だ。」


 目の前居る兄弟が他人のようだ。


「汰音。あなたも席へどうぞ。」


「ああ、判った。」


 晩餐の部屋へと向かう。


  
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