この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第37章 終わりに向けての道程
声がしたのは、テラスだった。窓が開いていて風が室内に入りカーテンを揺らしている。
「なんで外なんかに居るんだよ。」
「景色を一緒に見ましょう。」
「全く・・・下手な時間稼ぎをするなよ。」
イライラしながら外に出る。そこには、ベビードール1枚で少女が立っていた。
「恵見さん・・・・・・」
「ん?」
「私は、あなたのモノに・・・」
近付いてギュッと抱き付いてキスを送る。
「ん゛っ?!!」
「ん・・・なりません。そして、誰のモノにも・・・です。」
唇を放してハッキリと告げた。
「っ、ゲホッ!おま・・・っ」
キスの反動でなにかを飲み込んでしまった。息苦しい。
「私がみんなを狂わせるのなら・・・居なくなれば、いいのです。」
目の前で男が苦しんでいる。
「月良あぁぁっ!!」