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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第39章 終わることなき〝宣戦布告〟
「さぁ、掛けて。」
「失礼します。」
言われたまま椅子に座ると会長が反対側に座った。
「今回は、再び迷惑をかけてしまってすまない。」
「本当ですね。社長は、いったいなにを考えているのやら。ところで月良の病室に警備員を置いているのは、どうしてでしょうね。」
嫌味を言いながら核心を忘れずに触れた。
「月良さんには、療養が必要だ。事件の当事者にも逢わずにゆっくり過ごさせなければ。」
「〝療養〟が必要なのは判ります。しかし親族の俺も面会出来ないなんておかしくないですか?」
「いいや、おかしくなどない。君たちは、本当の兄妹でないだろう?」
「調べましたか?」
「もちろんだ。こうまで関わり合いを持ったのだから色々と調べたよ。
お母さまのことは、気の毒に思うがねそれを義理の妹に〝償え〟というのは・・・荒唐無稽だと思わざるおえない。」