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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第8章 飼育員に浚われる身体
「あらあら、そんなにお腹が空いていたの?」
用意された料理にきちんと手を付けてくれていたことを嬉しく思う。
「さぁ、片付けを終えたら来ますから。」
「はい。」
テーブルの物をトレーに置いて地下室から〝かせいふ〟は、出て行った。
「・・・家政婦、だなんて。お兄ちゃんは、なにを考えてるんだろう・・・」
あの監禁部屋には、まだ灯り取りの窓があったし外との通信手段も用意されていたがここにはまるでそれがない。
ここには、窓もない地下室。淡いオレンジの灯りが感覚を鈍らせる。足枷を付けられベビードール姿で置かれている。
そんな人間が居ることにもしている人間が居ることにも気を留めない〝かせいふ〟。
仕事に忠実と言えばそれまでなのだが・・・いったい雇い主の兄は、〝かせいふ〟になんと話しをしたのだろうか。そればかりが気になってしまう。