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空洞
第2章 相田 樹(あいた いつき)
「俺と夏美、隣で飲んでるから。」
正太の言葉に、樹は我にかえって慌てて視線を逸らした。

「はい、コレ。いっ君に差し入れ。わからないことは何でも聞いてね。」
夏美は、樹にお菓子とジュースを渡すと、正太と隣の部屋に入っていった。

頭の中で、色んな想像が飛び交う。二人は今から何するのか?
夏美は正太の彼女なのか?今夜泊まっていくのか?

勉強に集中したいのに、全く身に入らない。
イヤホンをつけて勉強に集中しようと努力した。

イヤホンを通して、たまに二人の笑い声が聞こえてくる。
やっと慣れて、樹が勉強に集中し始めた頃、

ーーーーーガラガラっ…

突然、引き戸が開いた。
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