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第2章 相田 樹(あいた いつき)

3.再会

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窓を閉めて、スマホを手にした時だった。

ー着信 若瀬 渚

「若瀬お疲れ。なんかあったのか？」
「部長、下村さんが酔っちゃって、今タクシーで…」

電話越しから下村の声が聞こえてくる。
「渚ちゃん、チューしようよ。」
「や、やめて下さい！」

「若瀬！若瀬！大丈夫か？」
状況を察すると、酔っ払った下村が渚に迫っているところらしい。

「あ、あの、もうすぐホテルに着くので、下まできてくれますか？」
「わかった、今すぐ向かうから。電話切るな。」

樹が下に着いた時、ちょうどタクシーがロビーに到着する。
慌ててタクシーに詰め寄ると、下村が嫌がる渚に抱きつこうとしていた。