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第1章 永遠に共に

「なんで……やっと、会えたのに……」

『そうだね。でも僕は……君が僕を見つけてくれて、嬉しかったよ』

少年の目から、涙がこぼれ落ちる。

「いなくならないでよ……っ」




二人は、前世で恋人同士だった。

しかし女は若いうちに病に侵され、早死してしまった。

そして時が経ち────男は桜の木として、女は人間の男として生まれ変わった。


『待つのは……慣れてるからさ』

「……っ」

『君は……せっかく健康な身体を手に入れたんだし、今の人生を楽しんで』

「一緒にいてくれなきゃ……楽しめない」

『そんなわがまま、言わないでよ……。僕はもう君の涙を拭いてあげられないんだから』

「……っ。だって……」



『大丈夫だよ』