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金曜日
第17章 翔大さんの決意



パパがタバコと電話を終えてリビングに戻ってきた



「悪い悪い、月末のフェスの出演者に変更が発生して、根回ししていた甲斐があってな、新人を使って貰えることになったんだ、知ってるか?【Heism】男の子の5人組!」



「知らない!」



「知らんかー、まだまだ知名度が足りんな、いい機会だ、フェスがチャンスだな、良かった、良かった!、、、うん?何か聞きたそうだな、あかり?」



プリプリした顔をしてる私に気づいてパパが聞いてきたので



「どういう事?なんで翔大さんのご両親がおみえになるの?私、まだご挨拶にも行ってないのに!」



「あぁ、そうか、なにも話して無いからな、あかりには。翔大君も聞いてなかったか、そうだよな?そう取り決めてたからな。」



『私の親は姉がお世話になる時事務所へご挨拶に伺ったと聞いたことがありますが、その後もお付き合いがあったということでしょうか?』



「そうだったな、ユリアちゃんがうちに来たのが15年くらい前か、、、大事な娘さんをお預かりするのだから、こちらが伺うべきところ、久坂さんはお二人揃っていらっしゃったなー。」




「まだ中学を卒業したばかりでユリアちゃんも可愛いかったなー。」



「パパさん!今は可愛くないみたいじゃない!」



キッチンからユリアさんの怒号が飛ぶ



「あははっ!すまんすまん、今も年齢の割には可愛いぞー?もう少し色気が出るといいがなー。」



「もぉー、褒めてないしー!」



ユリアさんはほっぺを膨らませて怒ってる



「もう、30になったか?いい人はおらんのか?」



「わ、私にだって好きな人くらいいるし、、、」



「おっ?そうなのか?恋愛も結婚も禁止してる訳じゃないから、騒動おこす前にちゃんと報告しなさい。プライベートがあってないようなこの業界だからな、行動は慎重にな。」



「わかってるわよ、、、」



ユリアさんがちょっと困った顔をして俯いてしまった



ママが肩を抱きながらなにやらこそこそ話して、すっとんきょうな声をあげる



「まぁーーー!そうなの?やだ!どうしましょう!」



「えっ、何?ユリアさん、どうしたの?」



一斉にみんながユリアさんを見る




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