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金曜日
第17章 翔大さんの決意




『それ、高校の制服?』



翔大さんが一番手前にかけてある制服を指差す



「そう(笑)捨てられないからー(笑)」



『それ着たあかり見たいな』



「やだー、コスプレ?サイズは変わってないから着れると思うけど、し、ま、せ、ん!(笑)」



そう言ってクローゼットを閉めた



翔大さんは高校まで使っていた勉強机の上の写真を手に取り



『あかり、小さい頃も可愛いいな!』



『こっちのは高校の頃?友達?友達も可愛いいけど、あかりが一番可愛いい(笑)』



なんか、可愛いいを連発されて、照れる(笑)



『あかりのアルバムとかは?ないの?隠してる?(笑)』



「アルバム?小さい頃の?」



『うん、卒業アルバムとかは?』



ベタな展開になってきたけどー(笑)



「子供の頃のアルバムはリビングに置いてあるよ、卒業アルバムならクローゼットの中、でも見せたくなーい(笑)」



『えー、見せてー、可愛いあかり見たいし』



なんか、卒業アルバムって、写りかた変なの多いしって思ってると



翔大さんがクローゼットを開けようとする



「本当に残念な顔で写ってるから、やだー!」



翔大さんの前に立ちはだかると



そのまま私をぎゅーっと抱きながら器用にクローゼットを開ける



「ホントにやだってばー」



実はめがねっ子だったりするのを隠したい私



『ふぅーん、そんなに嫌がるのを聞くと、余計に見たくなるけどー(笑)』



そう言いながらクローゼットの中を見渡し



簡単に卒業アルバムを見つけて手を伸ばす



「もぉー、やだーっ!」



翔大さんの方が20センチは背が高いので私が届くわけもなく



あっさり卒業アルバムを取られてしまった



カバーを取り、中をパラパラ



『あれ?女子高じゃなかったんだ』



「えっ?共学だったよ?女子高だなんて言ってたっけ?」



『俺の先入観、あかりは女子高出身だと思ってた(笑)』



あっ、お嬢様学校だと思ってたってことね(笑)



もう、諦めてふたりでベッドに腰かけて私には懐かしいアルバムをゆっくり見ることに



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