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金曜日
第18章 ユリアさんの告白
「それで、ご相談なんですが」
パパが真剣な面持ちで久坂夫妻に話す
「ユリアさんの結婚については、こちらの会社内で人事異動を行いまして、北川を取締役に据えた後、発表という事でいかがでしょうか?」
「ほう、それはお任せ致します。この事については佐藤さんに一任しますよ。ユリアより、翔大の取締役就任を早めましょうか?うちは小さな企業ですので、さほど時間はかからないかと思いますが。」
「それは、有難い!先日お話していた内容で進めて頂ければ、世間的にもユリアの方は納得いくでしょう。」
父親達の話についていけない私達
「ちょっと待ってよパパ、なにがなんだかわかんないよ!」
『父さん、取締役って、話が早い気がします!俺は、、、』
北川さんも
「しゃ、社長、私が取締役とは一体どういう事でしょうか?」
それぞれがそれぞれの疑問をぶつける
するとユリアさんが
「業務提携する事になったのね?」
そう言って、嬉しそうに北川さんに抱きついた
「ユ、ユリアさん、皆さんの前ですよ、、、」
「良かったー!私の思い描いてた形になるのよー!」
ユリアさんが思い描いてた?な、なに?
「ユリアさん?どういう?ってか、なんなんだか、さっぱりわかんないー!」
私が膨れっ面でパパを睨み付ける
「あかり?ちょっと落ち着きなさい!」
「どういう事?なんなの?説明してよ!」
「わかったから、ちょっと落ち着いて、座りなさい。」
「久坂さん、もういいですよね?」
「ええ、構いません。あかりさんが戸惑うのは当然ですからね。話して差し上げましょう。」
そう言って、父親達の15年にも及ぶ結託の話を聞くことになった