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金曜日
第22章 展示会で思わぬ事態
真剣な顔で甘いセリフを吐く
私の初恋の人を相手に、面と向かって啖呵を切るような事を平気で言ってる
それも会社にとってはとても大事な取引先を相手に
仕事より女と言っている様なものだ
さっきまでの商談が無駄になってしまうの?
そんなのダメなのに
私を守るため?
なにから?
頭の中が?で埋め尽くされる前に翔大さんが口をひらく
『白川さんはうちを調べてからいらしてますよね?』
「ああ、もちろん」
『ならご存知ですよね?私がKMの社長であることを』
「登記上の社長が久坂翔大。なぜ、金田社長が社長を名乗っているのか疑問だったんだ。あかりが貴方を翔大さんと呼んで気付いたよ。社内でも隠しているのか?あかりちゃんとの婚約も?」
『今年中には発表をする予定です。ですが、色々と準備もありまして、今すぐにとはいきません。』
「あかりちゃんは?そんなんでいいの?」
「うん、納得してるよ?色々とあるのよ、、、」
「そうか、それなら僕が口を出すのも可笑しな事だしな。大城さんには、男として羨ましい部分を見せつけられたな。」
そう言って、笑顔を見せてくれた
『あかりとの婚約は決められたものでもありました。ですが、私があかりを好きになり、私からアプローチしました。あかりも受け入れてくれたので、会社を含め相互に利益が出るように進めている最中で、整い次第発表となります。』
「会社も含めとおっしゃいましたね?あかりちゃんの家が芸能事務所なのは知っていましたが、アパレルとどう結びつけるのか、気になる所ですね。詳しくはお伺い出来ないでしょうか?」
『それは、白川さん個人的にか、三栄百貨店さんとしてか、どちらでしょうか。』
「個人的にと言いたい所ですが、私に入る隙は無さそうなので(笑)三栄百貨店としてですよ。あっ、先程の取引は進めて下さいよ!春夏の良い起爆剤となる商品ですので、是非ともKMさんでお願いしますよ。」
『それを聞けて安心しました。今後も宜しくお願いします。』
「で、教えて頂けますか?相互に利益の出る話(笑)」
『あー、三栄百貨店さんに協力頂けるなら、願ったり叶ったりですけど、長くなりますがお時間大丈夫ですか?』