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金曜日
第22章 展示会で思わぬ事態
結局、雄太君は時間が無いということで帰えられた
私はホッとしたが、翔大さんと雄太君でこっそり話をしていたのが気になるところ
私は事務所に戻り、溜まっている仕事を黙々と片付けて、なんとか業務時間内に終わらせる事ができた
展示会のお客様も2組残っているが、事務員は退社していいと言われたので、帰り支度をして事務所に挨拶をして会社を出た
そういえば、翔大さんにマンションに来いって言われてたっけ?
そんなことを思いながらも翔大さんはまだ商談中だったし、展示会初日の疲れからか帰ってゆっくりしたいと、普段通りに家に帰ってきてしまった
簡単に夕食を作って食べ、シャワーも浴びて、ベッドに寝転びながらスマホで漫画を読み始めたら、画面に翔大さんからの着信があり、ちょうどページをタップするタイミングだったので音が鳴るよりも早く電話に出た
「あっ、、、翔大さん?」
『えっ?はやっ!(笑)』
「あはっ(笑)ちょうどスマホ触ってたから~(笑)」
『今どこ?』
「えっ?家にいるけど」
『あかりの?』
「うん、、、」
『なんで?俺んとこって言ったでしょ?!』
お、怒ってる?
「言ってたけど、何時に終わるかもわかんないのに、待ってるのは、ちょっと、、、」
『はぁ、、、今から行くから支度して待ってて』
「えっ?もう、夜遅いし、今日はいいよ」
『いいよじゃなくて、来るの!』
「でも、、、」
『でもじゃなくて、迎えに行くから!』
「疲れてるでしょ?」
『あかり疲れてる?』
「そんなことないけど、、、」
『なら、行くから、待ってて!』
「やっぱり、翔大さんが疲れちゃうから、、、」
『あかりに会いたいの、俺が!待ってろ!』
そう言って、電話が切れた
時間はもう22時になろうとしている
今会社を出たとしたら30分くらいで着いちゃうよ
お化粧も落としちゃったから今さらするのも嫌だけど、素っぴんでは出掛けられないから簡単にお化粧して、ワンピースを来て、コートを羽織る
こんな時間だし、帰って来れないよね?
そう思いながら、トートバッグにお化粧品と明日の洋服と今脱いだモコモコパジャマを詰めると"着いた"と、メッセージが届いた