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金曜日
第22章 展示会で思わぬ事態
翔大さん、怒ってる?
そーっと近づき、車の外でドアに寄りかかって待っている翔大さんの顔を覗き込むと、ガシッと両頬を挟まれて
チュッとキスをされた
『俺んちって言ったでしょ?』
そう言って、もう一度キスをしてから、荷物を後部座席に放り込み、助手席のドアを開けて私も放り込まれた(笑)
翔大さんは、運転しながらハァーっと息を吐き
『聞きたいことはいっぱいあるけど、、、わかってるよね?』
やっぱり、怒ってる?
「うっ、、、うん、あのね」
『ストップ!今はいい!』
「あっ、、、はい、、、」
......
沈黙
......
沈黙が辛い!
翔大さんのマンションへ20分くらい沈黙のまま、到着した
『あかりは風呂入ったの?』
「う、うん、入った」
『なら、俺、シャワー入ってくるから、着替えておきなよ?』
「あ、うん、わかった。ご飯は?何か作ろうか?」
『軽くでいいよ、うどんあったっけ?うどんでいいや。』
「うん、作っておくね。」
翔大さんがお風呂に入ってる間に、顆粒出汁と冷凍うどんに冷凍ほうれん草と卵でうどんを作って、ダイニングにセットして
私はソファーにちょこんと腰掛け、なんて説明しようかと頭の中がぐるぐるしてくる
エレベーターまでは沈黙でむすっとしてたのに、部屋に入ってからはペラペラとしゃべってたよね?
ご機嫌直ったのかな?
いやいや、今日の様子から絶対に聞いてくるよね?
あーっ、もう、嘘偽りなく話そう
うん、その方がいい!
雄太君とは幼なじみだし、そりゃいろいろあったけど
翔大さんだって、同じじゃない?過去を根掘り葉掘り蒸し返してもね?
もう、終わったことだし、今さら無かったことにはならない訳だし
『おっ、うまそう!』
「ひゃー!」
ぼーっと考えてたから、翔大さんが出てきたことに気づかずに、変な声をあげてしまった
『食べていい?』
「うん、どうぞ!温めなおそうか?」
『いいよ、このままで、いただきます!』
ご機嫌直ってる?
美味しそうにズルズルと食べてる(笑)