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金曜日
第8章 口に出せない気持ち 1



『よう!お疲れ!』



「佐藤さん、お疲れ!」



「あっ、お疲れさまです。」



「ふたりとも立ってないで、座って!」



上野先輩に促され、



大城さんが私の隣に



森さんが上野先輩の隣に。



私、



えっ?




えっ?




「えっーーーーーっ!!!」



『お前、声デカイ!』



「えっーーー、だって!だって!」



上野先輩がクスクス笑って



「ほらね?言った通りだったでしょ?」



って、大城さんに向かって言った。



『ちょっと落ち着けって!』



大城さんが私に向かって言うけど、



何がなんだかわかんない、私。



ポカーンと口を開けたまま固まった私に



『口閉じないとキスするぞ!』



上野先輩と森さんが目の前にいるのに



恥ずかしくもなく言い放つ。



慌てて口を閉じる私。



「ってか、森さん?」



『だから、黙ってろって!』



「えーっ、だって!だって!」



店員さんが注文を取りに来た。



大城さんはメニューも見てないのに



『エビトマトクリームとエビアボカドクリーム、アイスティーをレモンとミルクでひとつずつ、サラダのトマトひとつ無しで。そっちは?』



森さんが上野先輩の指差すメニューを読み上げる。



「アラビアータとカルボナーラ、アイスコーヒー2つ。」



イチャイチャして見える、目の前のふたりに



私の頭はパニック!



またポカーンと口を開けたまま固まった私。



上野先輩が気がついて、



「佐藤ちゃん、勘違いしてたでしょう?」



???な私に上野先輩は続けて



「私と大城さんが付き合ってるって、勘違いしてたでしょう?」



勢いよく頭をコクコク縦に振り



「だって、大城さんがー、、、むぐぐぐっ!」



慌てた大城さんが私の口を手で塞ぐ!








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