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金曜日
第14章 新たな事実
「翔大は優しくしてくれる?」
「はい」
ユリアさんが私の髪をなでながら
「嫌な思いは?してない?」
「はい、本当に優しいです。」
「話し聞いてないのね?」
「な、なんの話し?私は事務所のこと話しました。」
「はぁー、もぉー、翔大ー、、、」
「えっ、えっ、なに?」
『はぁー、、、話すよ、話す』
そう言うと、もう一度はぁーと息を吐き話し出した
『俺さ、、俺もさ、、、久坂商事の、、、息子なんだわ、、、』
「???」
久坂商事って、KMの親会社の久坂商事?って、こと?
は?息子?息子って?
「あらっ?あかりちゃん?やだー、あかりちゃん?」
ユリアさんが私の肩を揺するが頭が中がついてこない
『あかり?俺、、、俺も御曹司ってやつ?(笑)』
「えっ?ちょっと意味がわかんない、、、」
『でさ、既に登記上の肩書きは本社の副社長なんだけど、、、』
『俺、まだ若造だから、そこんところは伏せてもらってる』
「えっ?えっ?ふ、副社長ーーー?」
『あっ、ちなみにKMの社長はすでに俺!』
「えっ?社長って、えっ?金田社長は?えっ?えーーっ?」
『金田社長はメンズ部門の立ち上げ者だからな、定年までは肩書き社長してもらうよ』
「な、な、なに?わかんない、意味がわかんない」
「だって、久坂商事って、社長、久坂じゃん?み、名字違うし!」
『あっはっ、、そうか、、久坂は父親の名字』
『大城は母親の名字』
『社内でばれないように大城名乗ってる』
『だから、俺は、、、久坂翔大が本名だよ』
はぁ?私は頭が整理できなくて
思いつくことを言葉に出す
「だって、営業に出てるのに」
『今のところ全てが勉強だから』
「普通に入社から一緒だったのに」
『特別扱いはしてほしくないから』
「出張多いなとは思ったけど」
『実は親父と同行とか入ってたからな』
「えっ、取引先には知らせてたの?」
『古くからの付き合いの所は知ってると思うよ?』
「えっ?課長は?部長は?」
『上層部は知ってる』
「森さんも?」
『森には言ってない、役職者以外は口外禁止事項なんだ』