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VERTEX
第10章 取らないで…



ぼんやりと選手入場を眺めていると、なんとなく違和感を感じる。

国崎さんが他の外国人選手と腕を組んでいる。

観客の歓声が一際上がったから人気の高い選手なんだとは思う。

どうやらVERTEXは涼ちゃんのご機嫌取りの道を選んだのだと想像が付いた。

オープニングが終わると静香さんとアリーナをブラブラと散歩する。


「体調は大丈夫ですか?」

「悪阻は治まったから、そんなに辛くはないけど…、今はあの熱気の方が辛いの。」


妊娠中は体温が上がるから、この夏の気温がかなり辛かったと静香さんが言う。


「生まれたら生まれたで大変だろうけど、早く生まれて欲しい気分になるわ。」


まだ、そんなに大きくないお腹を撫でて笑う静香さんがとても幸せそうに見える。

霧島さんとの結婚は大変でも、静香さんはやっぱり幸せなんだと思った。

パンフレットを見て勇気君の試合だけは観に行った。

無敗の高校生…。

その代わりにルールが違う。

キックボクシング出身の勇気君はシュートボクシングとはルールが別の種目になっている。

シュートで認められている投げ技、絞め技は勇気君の試合には存在しない。

その分、スピード感が溢れる試合は観客が凄い歓声を上げて会場の熱気を盛り上げる。

2R目には勇気君が放つ回し蹴りが相手の首筋にヒットした。

完全K.O.試合…。


「まだ高校生なのに、凄い子ね。」


静香さんまでもが感心をする。

パワーは感じない。

それでもスピードは涼ちゃんよりも速く見える勇気君が勝利に興奮をしてリングを飛び跳ねる姿が仔犬が走り回っているみたいに見えて笑ってしまった。

後は適当にしか試合を見ない。

静香さんとご飯を食べたりアリーナを散歩する。


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