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第11章 ショック…



涼ちゃんが中学生の時に高校生だった霧島さんが小学生の私に逆らえない涼ちゃんを見て犬男と名付けたのが始まりだった。


「もしも涼二にイジメられたら理梨ちゃんに言えばいいよ。」


篠原さんまでもが加藤さんにそんな説明をする。

加藤さんだけがアタフタとして涼ちゃんがふてくされるという食事会だった。

食事が終われば私と涼ちゃんだけが別行動になる。

久しぶりに2人っきりになる瞬間に緊張する。

涼ちゃんとホテルに向かう。


「悪い、先に風呂入っていいか?」


涼ちゃんが聞いて来る。


「どうぞ…。」


私だけが緊張をして身体が強ばってしまう。

石垣島以来の恋人の時間…。

あれから涼ちゃんはキスしかしてくれない。

今夜は…、してくれるよね?

1人で想像をして1人で赤くなる。


「理梨も風呂に入れよ。」


お風呂上がりの涼ちゃんが私の頭にキスをする。

変に気合いが入ってお風呂で全身をしっかりと洗う。

静香さんが言ってたように涼ちゃんしか考えられない私は涼ちゃんといっぱい恋愛する事を考える。

ぎくしゃくとしながらパジャマに着替えてお風呂から出た。

髪をドライヤーで乾かす。

備え付けの机の上には半分だけ飲まれたミネラルウォーターのペットボトルが置いてある。

それを一気に飲み干してから涼ちゃんが待つベッドに向かう。


「涼ちゃん…。」


ベッドの脇から声を掛けてみる。

返事がないから掛け布団をめくってみた。


「涼ちゃん?」


寝息がする。


「涼ちゃん!?」


犬男を揺すってみる。


「んー…。」


犬男は呻くとそのまま熟睡モードに入ってる。

信じられない!

緊張をしたのは私だけ!?

犬男を蹴飛ばしてから背中を向けて寝てやった。


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