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第12章 課題…



絶対に涼ちゃんの全てを覚えて涼ちゃんに相応しい女になってやる。

涼ちゃんを応援する事だけは誰にも負けた事がない自信がある。

私が望めば涼ちゃんは強くなる。

だから私はその涼ちゃんを支える女になるだけだ。

涼ちゃんと家に帰り、残りの休暇は涼ちゃんと映画に行ったりと普段はあまり出来ない時間を2人でのんびりと過ごした。





学校が始まる。

涼ちゃんの事ばかりを考えてはいられない。

内部生とはいえ、短大入試に向けての試験がある。


「ねぇ、理梨ちゃん。」


咲良ちゃんが話し掛けて来る。

咲良ちゃんも短大進学組。


「あの…、課題…、理梨ちゃんはもう終わらせた?」


咲良ちゃんの質問に愕然とする自分が居た。


「咲良ちゃんは終わらせた?」

「実は…、まだなの…。」

「私もまだだ。」


2人して青い顔をする事になる。

課題…。

それはこの学校の伝統である特別課題。

この課題が終わらない生徒は短大進学が決定していても落第をするという恐ろしい課題。

必殺技…、ボランティア課題…。

この学校はカソリック系…。

教会でのボランティア活動が単位の中に義務付けられている為に、3年生は夏休みや休日を利用して教会に行き、ボランティアをしなければならない。


「シスターのところに行って来る。」

「私もご一緒していい?」


ボランティアは単独でも団体でも許されている。

咲良ちゃんと組むのはちょっと気が引けるけれども四の五の言ってられる状況ではない。

咲良ちゃんを連れて学校の敷地内にある礼拝堂へと向かって走る。

教会へはシスターを通じてボランティアの予約をしなければならない規則。

多分、ほとんどの子は夏休みで終わらせている課題だから私と咲良ちゃんはシスターの嫌味を覚悟する。


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