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第2章 お迎え…



後は涼ちゃんが部屋着のフード付きトレーナーを着せてくれてフレアのスカートを履かせてくれる。

私のベッドに座ると私を膝に乗せてキスを繰り返すだけ…。

可愛いとは言ってくれる。

私を欲しいと言ってくれる。

キスも何回もしてくれる。

なのに愛してるを涼ちゃんは私に1度も言ってくれた事がない。

そのせいで彼氏だという自信がなくなる。

テレビのリポーターが来る恐怖を考えると自慢なんか出来なくなる。

私は涼ちゃんの何?

それが怖くて聞けないまま涼ちゃんは私を手放そうとはしない。

髪を涼ちゃんが撫でて来る。

頬のキス…。

欠伸が出ちゃう。


「眠いか?」


涼ちゃんがクスクスと笑う。

涼ちゃんに抱っこされてると眠くなる。

生まれた時から涼ちゃんに抱っこされて来たから?


「うん…、少し…。」

「寝てていいよ。」


ひたすら私には甘いだけの涼ちゃん。

その涼ちゃんの携帯が鳴る。

私は自分のベッドに転がった。


「はい…、はい…。」


携帯の相手と真面目な顔で話す涼ちゃん。

真面目だけど格闘の世界じゃ、それを相手に見せない為だけに、わざと髪に金のメッシュを入れてチャラい男のフリをする。

整った綺麗な横顔…。

悔しいくらいにカッコ良くなった。

電話を切った涼ちゃんが私のベッドに寝転がると私に甘えるようにして擦り寄って来る。


「今日はジムに来るなって言われた。夕方までにジムから事実を発表してくれるから…。」


泣きそうな顔でそう言う。

本来の泣き虫は治ってない。

ジムの人や他の人に迷惑とか掛けるのを嫌いな涼ちゃんだから…。

ジムの練習にしても1日足りとも欠かした事のない人だから…。

あの女優のせいで会長さん達に迷惑を掛けて練習に行けなくなった事に落ち込んでいる。


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