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VERTEX
第15章 迷子…



扉が開き、糸のような目をした篠原さんが私を見て目を丸くする。


「理梨ちゃん…?」

「お邪魔でしたか?」

「そんな事はないよ…、涼二!理梨ちゃんが来たぞ。」


篠原さんが控え室の中に向かって声をかける。

てっきり篠原さんと涼ちゃんだけだと思っていた。

涼ちゃんが座っているベンチに知らない女の人が座っている。


「理梨ちゃんって…、あの理梨ちゃん?」


その女の人がそう涼ちゃんに聞いている。


「理梨の事は書くなよ。」


涼ちゃんがその人に嫌な顔をする。

誰…?

私を知ってる人?

女の人がベンチから立ち上がると私の前に来た。


「はじめまして、稲川 胡桃(くるみ)です。VERTEXの広報記者をやってます。涼二とは古い付き合いだから理梨ちゃんの事は知ってるの。」


胡桃さんが私に握手を求めるように手を差し出して来た。

無意識のまま、その手を握ると胡桃さんがキツく私の手を握る。


「VERTEXの広報さん?」


和美さんと同じなのかと考える。


「私は記者…、選手にインタビューとかをしてVERTEXが出すHPなどに記事を載せるのが仕事なの。」


今は涼ちゃんの試合前のインタビューの時間だったらしい。


「お仕事の邪魔をして、ごめんなさい!」


胡桃さんに慌てて頭を下げていた。


「いいの、今、終わったところだし…、1度は理梨ちゃんに会いたかったから…。」

「私に?」

「うん、涼二がチャンピオンになる為に必要な女の子って興味があったの。」


胡桃さんが真っ直ぐに私を見ていた。


「胡桃…、仕事が終わったなら、さっさと出て行けよ。篠原さんも悪いけど理梨と2人にしてくれる?」


不機嫌に涼ちゃんが言う。


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