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第2章 お迎え…



そんな学生生活が嫌だという気持ちもあったから、わざわざ遠い私立を選んだ部分もある。

涼ちゃんと私の関係を知らない学校…。

しかもホテルのオーナーの娘だとか、ど田舎の割りにはそれなりにお嬢様が通う学校で格闘番組は話題にすらならない。

私が平凡な学生生活を送る為だけの学校…。

本当に私は平凡なままでいいの?

最近になって考えちゃう事…。

涼ちゃんと居れば、それだけで平凡じゃなくなる気がするから…。

ため息のまま食事を済ませてお風呂に入ろうとした。


「アンタも、もう少し気合いを入れないと気合いが入った女の子達に涼ちゃんを取られるわよ。」


お母さんが笑って嫌味を言う。


「そんなの涼ちゃんが好きにすればいいんだよ。悪いけど私から涼ちゃんに結婚したいとか言った覚えはないんだから。」


強気でお母さんには言い返す。

お母さんはすぐに私を子供扱いをして馬鹿にする。

一方のお父さんは苦いビールを飲んで本当に苦そうな顔をする。


「涼ちゃんも前途多難だな。」


お父さんの言葉に腹が立った。

知らないわよ。

勝手に涼ちゃんが私を欲しいって言うだけじゃん。

その涼ちゃんが絶対に愛してるって言ってくれないんだもん。

私だって不安になる。

もう高校3年生…。

未だに彼氏すら居ない青春をやってる女って世の中に私くらいじゃない?

とかネガティブな事を考えちゃう。

もう涼ちゃんなんか知らない!

そう心で叫んでお風呂に入る。

夕方に寝たくせにベッドに入って無理矢理に眠る。

涼ちゃんの匂いがするベッド…。

私の部屋なのに…。

涼ちゃんの馬鹿!

半ば八つ当たりの気分で眠っていた。


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