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第2章 お迎え…



翌朝は普通に起きて台所のテーブルに置いてあるオカズを適当にお弁当箱に詰める。

夕食の残りやお母さんが追加で作った卵焼きなど…。

うちのお母さんは作るだけ作るといつも放りっぱなしという母親…。

好きなように食べて好きなようにしなさいという奔放なお母さん。

お弁当を確保したらお鍋のお味噌汁を温めて自分で勝手に朝ご飯を食べて学校に行く。

学校は退屈…。


「おはよう、理梨ちゃん。」


おっとり咲良(さくら)ちゃんが話し掛けて来る。

決して嫌いじゃないけど付き合いはほどほどにしたい女の子…。

北川 咲良ちゃんは本物のお嬢様…。

それも、この学校じゃNo.1のお嬢様…。

毎朝、運転手付きのベンツで登校をして、お弁当はシェフが作ったサンドイッチとか普通じゃないものを持って来る。

悪い子じゃないけれど感覚が違うからと避けられてるタイプの女の子。

有名なフランチャイズレストランの会社の社長令嬢とかいう噂だけは聞いた事がある。


「おはよう…。」


中学で人付き合いが苦手になった私はほとんど誰とも話さない。

私の事をガリ勉だと言う子も居る。

ガリ勉なんかしていない。

お嬢様達は家庭教師が居る為に真面目に授業を受けていないからテストのポイントを先生が言ってくれてもわかっていないだけ…。

私は授業だけは真面目に聞く。

塾や予備校になんか行きたくない。

そんな事をしている暇は私には無いから…。

そんな私はお嬢様達にはガリ勉に見えるだけの学校生活。

退屈なまま咲良ちゃんとお昼を食べて学校が終わればすぐにバスに乗って帰るだけ…。

今日は家の前にリポーターは居ない。

またいつもの平凡な生活に戻れるとホッとする。

平凡?

それを考えると頭が痛くなる気がした。


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