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VERTEX
第20章 親戚…



3女の卯月さんは私と同い年。

その3女の卯月さんは高校入試で聖女の受験に失敗をした。

それだけで無事に合格をした私に対する風当たりは何かと悪い本田家…。


「それはそれは…。おめでとう…。」


リビングの一番隅に居たおばあちゃんが私に笑顔を向けてくれる。

涼ちゃんのおばあちゃんは好きだけど…。


「めでたくはないでしょ?あそこはエスカレーターで誰でも短大に行けるんだし…。」


次女の沙月さんの攻撃…。

そして…。


「まあ、こんな田舎であんなお嬢様短大に行ってもなんの役にも立たないからって涼二とさっさと結婚をしようってつもりなんでしょ。」


叔母さんの右ストレートが私のボディへと綺麗に入っていた。

お腹が痛い…。

涼ちゃんには悪いけど、ここから早く帰りたいとばかり考えちゃう。


「ばぁちゃん…、俺…、理梨と婚約したから…。」


涼ちゃんは叔母さん達の攻撃をスルーしたまま、おばあちゃんに報告をする。

おばあちゃんはニコニコとしているだけ…。

涼ちゃんはおばあちゃんに似たのだと、いつも思う。


「そんな話はどうでもいいけど…、涼二は今日は車で来たんでしょ?」


沙月さんが涼ちゃんに話し掛けて来る。


「なんかあるのか?」

「クリスマスだし、アウトレットに行きたいから連れてってよ。」


沙月さんの言葉に今まで黙っていた卯月さんも目を輝かせる。


「私も行きたい!涼ちゃん、連れて行ってよ。」


2人がかりで涼ちゃんに強請り始める。

沙月さん達の目当ては涼ちゃんの財布…。

VERTEXで稼ぐ涼ちゃんは当たり前のようになんでも買ってくれると思っている。

そんな2人にさすがの涼ちゃんも嫌な顔をした。


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