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第30章 星に願いを…



1Rを終了するブザーが鳴り、涼ちゃんとミケが離れるようにしてお互いのコーナーへ帰って来る。

涼ちゃんのお腹の周りが赤みを帯びているのを確認するように篠原さんが触る。

私は涼ちゃんの口元にミネラルウォーターのボトルを差し出す。


「ダメージは?」


篠原さんが涼ちゃんに聞く。

口に含んだ水をバケツに吐き出しながら涼ちゃんが


「ない…、けど…、変なところからボディー喰らってやりにくいんだ。」


と答える。


「フリッカーだからな…。」


篠原さんがそう説明をするとインターバルの1分が終了したと知らせるブザーが鳴る。

篠原さんに頷き、再び涼ちゃんがリングへと戻る。


「フリッカー?」


意味がわからない私は篠原さんに聞く。


「普通はパンチは真っ直ぐ打つと考える。だけどフリッカーはそのパンチを曲げて打つんだよ。」

「パンチを曲げる?」

「長いリーチのミケだから出来る技だ。アメリカでボクサーをやってた時はフリッカーだったんだろうと思う。その技をずっと隠してたんだな。」


篠原さんが苦笑いを見せた。

パンチを曲げれば相手との距離が短くなるから相手を自分の懐に入れる為に危険になる。

だから相手と離れた最大の距離でパンチを打つと考えた場合、当然真っ直ぐなストレートを打つ方が良いに決まってる。

ミケのリーチは涼ちゃんよりも10cmも長いから涼ちゃんの射程に入らずに曲げたパンチで涼ちゃんのボディーを狙う事が出来ると篠原さんが言う。


「それじゃ、涼ちゃんは近づけないまま一方的にミケに殴られるって事ですか!?」


呑気に笑う篠原さんにちょっとした苛立ちを感じた。


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