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第1章 行かないで…



このイライラを本人にぶつけてやる為だけに私は篠原さんと控え室に向かう。

篠原さんがジムの控え室の扉を開けた。


スパーンッ…


中から小気味よいハリセンの音がする。


「ポンポン、ポンポン、人の頭を軽々しく殴んじゃねぇよ!」

「やかましい!てめぇの悪い頭ならこのくらい屁でもねぇや。」

「勝ったんだから文句を言うな!」

「K.O.出来る相手を舐めてかかって判定勝ちなんてみっともねぇ事しといて偉そうにすんな。」


ジムの会長さんと涼ちゃんが他の選手やセコンドさんにはお構い無しに喧嘩をしてる。

会長さんの愛のムチはハリセン…。

実際は派手な音だけでほとんど痛くはないらしい。

選手に怪我をさせない為のムチ…。

そのムチを振り回す会長さんに笑いながら篠原さんが声を掛ける。


「会長…、そのくらいにしてやって下さい。理梨ちゃんが来てますから…。」


すぐに会長さんが私に気付くと


「おっと…、誰か暇な奴は理梨ちゃんにジュースでも買って来いよ。理梨ちゃんからもこの馬鹿にちょっとは言ってやってくれ。」


と言って来る。

怒られて当然の試合をした後は必ずこんな感じの会長さん…。

それだけ選手を大事にしている。

調子に乗れば怪我をするスポーツ…。

下手すれば選手生命がそこで終わってしまう格闘の世界だから会長さんは試合のたびにピリピリする。

休息用の長椅子に座る涼ちゃんはまだシャツすら着ずに上半身を裸のまま晒してる。

とりあえずは涼ちゃんのスポーツバッグからタオルとTシャツを出す。

Tシャツの背中には宣伝用にジムの名前が派手に書いてある。

黒地に金の文字で『内山田GYM』とデザイン性も何もなく、くっきりと書かれた恥ずかしいだけのTシャツをわざと私は選ぶ。


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