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第7章 仕事だから…



たかがCMの撮影じゃん?

それで涼ちゃんと2泊3日の旅行が出来るのならラッキーだと思う事にした。

初日は飛行機の移動だけの1日になる。

まずは沖縄までが2時間30分、更に飛行機を乗り換えて1時間…。

昼からの飛行機で石垣島に着いたのは夕方になる。


「すっごーい!」


空港を出てタクシーでホテルに向かった途中の海岸が夕日に染まり真っ赤になる風景に声が出る。

タクシーの運転手さんは涼ちゃんを知らないらしくて私と涼ちゃんを学生の旅行だと思ったのか島の観光を色々と教えてくれる。

カヤックでのマングローブ原生林の探索や鍾乳洞、展望台にユーグレナモールでのショッピング…。

島と言っても遊ぶところは海だけじゃないと運転手さんが力説する。

ホテルに入りチェックインをして涼ちゃんと部屋に向かった。

今回はツインのベッド…。

私はあくまでもマネージャーの立場。


「理梨が少しでも嫌な思いをするなら、すぐに帰るからな。」


涼ちゃんが私を抱きしめる。


「私は大丈夫だから、さっさと仕事を済ませていっぱい遊ぼうよ。」


そう言って犬男を慰める。


「そろそろ行くぞ。」


ホテルのレストランへと涼ちゃんと向かう。

今回の仕事のスタッフの人と顔合わせをしてミーティングをする夕食会。

レストランの1画が予約されていて一般の人は近寄れないようにしてある。


「おはようございます。」


スタッフの人達が涼ちゃんに挨拶をする。

もう夜になる時間におはようございますの挨拶に違和感を感じてしまう。


「RYOJIさんは今回はマネージャーの同行と聞いてましたが?」


スタッフの人が私を訝しげに見て来る。


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